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【ドラム式の洗濯機は洗浄力が弱い?】
その理由と洗浄力アップの方法を詳しく解説
ドラム式洗濯機は、汚れの種類によって洗浄力に差があります。その構造から落ちやすい汚れと落ちにくい汚れがあるのです。
だから、ドラム式洗濯機は洗浄力が弱い、とは言い切れません。
ドラム式洗濯機の特徴は、
・回転する水流と回転することで持ち上げられた洗濯物が落下する衝撃
で汚れを落とします。
ドラム式が苦手とする汚れは、その特徴を知ってしまえば対策は可能になります。また、洗浄力を強化できる水を使用して汚れを落とす方法もあります。
ここでは、
・ドラム式洗濯機の購入を検討しているけど選び方を知りたい
・縦型とドラム式のどちらがいいかわからない
・自宅ですでに使用しているけど、汚れ落ちに不満がある
という方に向けてドラム式洗濯機の仕組みと洗浄力をアップさせる方法をご紹介します。
少しの工夫でドラム式洗濯機でも、満足のいく洗浄力が期待できます。
ドラム式と縦型は汚れを落とす仕組みが違う
ドラム式洗濯機と縦型洗濯機は汚れを落とす仕組みが違います。
日本では、縦型洗濯機が主流ですが、ヨーロッパではドラム式、アメリカでは攪拌式が主流です。 その理由は水質にありました。
水質によって変わる洗濯機の型式
日本の水道水は軟水で、それは地形によるものです。雨が多く密度が低い、火山性の地層が多い日本では、地下水が留まる時間が短いのです。 土地が狭く、傾斜が急なことからすぐに海に流れてしまい、ミネラル分を含まない軟水になります。
軟水はもとから洗浄力があり、よく泡立ちます。これは洗濯槽に水を溜めて洗う縦型洗濯機に向いています。
一方、ヨーロッパは石灰岩が多い地質で、石灰岩から溶け出したカルシウムなどのミネラルが地下水に溶けて混じっていきます。
その結果、ミネラルの多い硬水になります。
ヨーロッパでは、1300年代に疫病・ペストが広がったことから、殺菌のために高温で洗濯をするように。 その際に、高温での洗浄に向いていたのがドラム式だったのです。
硬水を沸騰させることで水の硬度を下げ、汚れが落ちにくい硬水の洗浄力を上げる働きもありました。
ドラム式のメリット・デメリット
ドラム式は、その構造からメリットとデメリットがあります。
縦型とは別の構造、機能を持っていることから、水量や大きさに違いがでるからです。
ドラム式洗濯機のメリット
ドラム式洗濯機は、次のようなメリットがあります。
衣類が傷みにくい
上からたたき落として洗う仕組みのため、衣類同士のこすれが少なく傷みにくいです。
ドラム式は使う水が大幅に少ない
ドラム式の洗濯槽は傾きがあり、その底部に水を張って洗濯物を通すようにたたき洗いをしていきます。
大量の水をモーターで回し、水流をかき起こして洗う縦型に比べると少ない水量で洗えます。
乾燥機能がついている商品が多い
ドラム式洗濯機は、乾燥機能が標準装備されている商品がほとんど。
乾燥方式としては次の2種類です。
・ヒートポンプ式・・・空気中から効率よく熱を集めて約60℃~65℃の温風をドラム内に送る。
・ヒーター式・・・100℃近い熱風を衣類に直接当てて乾燥させる。ヒートポンプ式よりも乾燥時間が長い。
ドラム式洗濯機のデメリット
次にドラム式洗濯機のデメリットを見ていきましょう。
縦型式洗濯機よりも値段が高い
ドラム式洗濯機のほとんどには、乾燥機能がついています。
そのため、縦型洗濯機より値段が高くなります。
最近では、乾燥機能無しの製品も発売されるようになりました。
電気代が高くなりやすい
ドラム式洗濯機の電気代は、乾燥方式によって違いがあります。
ヒートポンプ式の洗濯機のほうが電気代を安く抑えられます。
乾燥機のついていない縦型洗濯機であれば、乾燥機能が標準装備されているドラム式洗濯機よりも安いです。
乾燥機能のついた縦型洗濯機では、ドラム式と同じ程度の電気代がかかります。
サイズが大きいので場所をとる
国内のドラム式洗濯機は、ほとんどが斜めドラムです。
そのうえ、乾燥のためのヒートポンプ機構も搭載しています。
だから、奥行きが必要でサイズも大きくなってしまいます。
少ない水で洗うので色移り、黒ずみに注意が必要
汚れがひどい服、新しい色柄の服、と一緒に洗うと色移りや黒ずみがでやすくなります。
ドラム式洗濯機の洗浄力を強化するには?
たくさんの水で洗濯槽を回転させる縦型洗濯機のように、ドラム式洗濯機でも洗浄力を強化する方法はあるのでしょうか?
次の方法なら汚れの落ちにくさをカバーすることが可能になります。
ドラム式洗濯機の洗浄力アップにおすすめの水
洗浄力の高いウルトラファインバブル水なら、1μm以下の小さな気泡が衣類の繊維まで入り込み、汚れを浮かします。
少ない水でも洗浄力がアップするため仕上がりがきれいになります。
SIOシリーズは、家中で使えるSIO HOME、洗濯機用のSIO NOZZLEがあり、ご家庭の用途に合わせた選択ができます。
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SIO NOZZLEは、ウルトラファインバブルとマイクロバブルの2つの泡が洗浄力をアップさせます。
除菌効果や部屋干し衣類の臭いを軽減する作用が期待できるのです。
お湯での洗浄
泥汚れに弱いドラム式も、お湯で洗浄すれば汚れを落としやすくできます。
落ちにくい泥は繊維の奥に入り込み、皮脂でコーティングされている場合があるのです。
40度以上のお湯なら油を浮かして取り除くことができます。
温水洗浄機能があるドラム式洗濯機なら、温度設定で40度以上の温度にすることが可能です。
柔軟剤の量を調整
柔軟剤の量を入れすぎると、原液が衣類に付着してシミが発生する場合があります。
柔軟剤は、適量に調整して入れることが大切です。メーカーによっては柔軟剤が溶けにくい商品もあります。
ドラム式洗濯機の選び方
では、ドラム式洗濯機を購入する際に見るべきポイントをお伝えします。
- ① 家族の人数に合わせた容量があるか
- ② 温水洗浄機能がついているか
- ③ 乾燥機能はヒートポンプ式がおすすめ
- ④ 扉を全開にしても十分なスペースで設置できるか
- ⑤ まめに掃除ができるなら洗剤の自動投入機能も検討してみる
購入の際には、これらをチェックしてみましょう。特に設置スペースは、購入前にメジャーで幅・奥行き・高さを見ておくようにします。
洗濯の際に出し入れがスムーズに行えないと、とても不便です。
ヒートポンプ式の乾燥機は、乾くまでの時間も早く服も傷みにくいです。
忙しいご家庭では、乾燥機の種類も気にしておくようにしましょう。
ドラム式洗濯機のお掃除方法
ドラム式に限らず、洗濯機も定期的にお掃除が必要です。
掃除をする部位は、
- ・ドアのゴムパッキン
- ・乾燥フィルター
- ・洗濯槽
- ・洗剤投入口
を気にしましょう。他の箇所も汚れたら都度お掃除していきます。
ドラム式洗濯機に掃除が必要な理由とは
掃除を怠るとカビが生えたり、臭いが衣類についたりしてしまいます。
また、洗濯頻度が少ないほど、カビの発生率が高くなります。
洗濯機を使用していると、石鹸カスや皮脂汚れが溜まり、その水分をエサにして菌が繁殖します。
洗濯時の汚れ落ちの悪さも、丁寧な掃除で解消できたりするのです。
ドラム式洗濯機のお掃除アイテム
ドラム式洗濯機専用のお掃除アイテムも販売されています。槽内を定期的に洗浄することで、衣類も清潔に洗えます。
- ①ドラム式用掃除クリーナー
- 洗浄剤を入れて洗濯機をまわすだけで、洗濯槽の汚れがきれいに落ちます。
- ② ドラム式用ゴミ取りブルーフィルター
- 糸くずかごに合わせてセットするだけで、糸くずを取り除く作業が省けます。
定期的にブルーフィルターを捨てて取り換えるだけ。1度購入すれば、15回分の掃除に使えます。
ドラム式洗濯機の洗浄力まとめ
ドラム式洗濯機の洗浄力や汚れを落としやすくする方法、選び方まで説明してきました。
日本では、縦型洗濯機に比べて普及率が少ないドラム式ですが、節水効果や乾燥機能を標準装備しているなどのメリットもあります。
最近では、省スペースや低コストのドラム式洗濯機も発売されているので、ご家庭にあった商品を選んでみてください。